映画「ラブ×ドッグ」に寄せて
恋がままならず惨敗に終わった時のダメージというのは年齢を重ねた分、比例して重くなる。
しかし、この作品の主人公、アラフォー女の飛鳥がいくつものダメな恋愛模様を繰り広げながらも「人生に無駄な恋なんてない!」と潔く勇気を持って言うことが出来た理由が私にはよく分かる。
そう、「恋愛においては“しないことが後悔”」ではないからだ!
正しくはしなかった後悔よりする後悔!!
“やってしまった後悔”ならのちに懐かしい思い出に変えられるが、“しなかった後悔”は何年経とうが後悔でしかない!
ダメ恋続きのアラフォー女にとって、本当にダメなのはダメな男とダメな恋愛をすることでなく“なにもしないこと”なのだ。
恋をするということは相手と向き合うことでもあるが、オトナの恋愛は相手というよりも「自分自身ときちんと向き合うこと」
恋愛して自分を切り開くことができたら、その恋は決してダメな恋ではなく幸運な恋愛なのだ。
この作品はまさにアラフォー女に必要な恋のセオリーを教えてくれる。
最後に、恋に挫けそうになっているあなたにもう一度言う……。
“しなかった後悔”は時がたっても決して消せない。
(恋愛コラムニスト・神崎桃子)
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